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2025.01.27 不妊治療コラム

【培養室より】胚移植とは?胚移植当日の流れをご紹介します!

こんにちは、ローズレディースクリニック培養室です。
本日は、多くの患者様にとって大切なステップである「胚移植」について、わかりやすくご紹介いたします。

 

★胚移植の概要
胚移植は、カテーテルと呼ばれる細いチューブを使い、受精卵(胚)を子宮に戻す処置です。

所要時間は約10~15分程度で、採卵のように針を使用することはありません。
そのため、比較的痛みが少ない処置ですが、子宮の状態によっては器具を使用するのでわずかに痛みを感じる場合もあります。

★胚移植前の処置
最初に採卵時と同じく膣洗浄を行い、子宮への通り道を清潔にします。
その後、超音波検査で子宮の状態を確認します。

次に、膣から子宮に向けて「カテーテル」と呼ばれるストローのような細い管を入れ、胚を運ぶチューブの「通り道」を作ります。この時点では、胚はまだ培養器の中で培養されています。
カテーテルで子宮までの道筋が整ったら胚培養士が培養器から胚を取り出し、さらに細いチューブを用いて胚を吸い上げます。

★患者氏名と培養ディッシュの氏名の確認
胚が入ったディッシュ(シャーレ)のIDとお名前は、必ず2名の胚培養士がダブルチェックを行います。
また、移植室に入られた際には、患者様ご本人にお名前と生年月日を確認させていただきます。
安全を最優先に進めておりますので、大きな声ではっきりお伝えいただけますようご協力をお願いいたします。

★胚の入ったチューブを医師の元へ
細いチューブに少量の培養液とともに胚を吸い上げ、医師の元に運びます。

胚(受精卵)は細いチューブの中で少量の空気の層に挟まれており、この空気の層が超音波の画面で白く光り、子宮内でチューブが進んでいく“目印”になります。

胚自体はとても小さいため、超音波の画面で見る事はできません。
そこで、この空気の層を目印として医師が移植位置を調整し、適した場所に到達したところで培養士が培養液と胚をチューブから押し出し、移植します。

★胚の戻りがないか確認
胚の移植が終わった後、医師がゆっくりと子宮からチューブを引き抜きます。

その後、培養士は培養室に戻り、チューブ内に胚が付着していないかを確認します。
ごく稀なケースですが、超音波画面で胚が子宮内に入ったように見えても、胚が移植用チューブの内側に付着したまま残ることがあります。
この場合、胚を丁寧に培養液に戻し、同じ手順で再度移植を行います。2回目の移植でも胚に影響はありませんので、どうぞご安心ください。

胚の戻りや付着がなければ、無事に胚移植は終了となります。

★移植後の生活
移植後は妊娠判定日までの間、医師から指示された投薬スケジュールを守りながらお過ごしください。
この期間はこれまでのご自身の治療の努力と胚の力を信じて、ゆったりとしたお気持ちでお待ちいただくことが大切です。
急な出血や不安な症状があれば、どうぞ遠慮なくクリニックにご連絡ください。

胚移植後はこれまで頑張ってきた自分を褒めて、リラックスして過ごして下さいね。
不安なことやわからないことがありましたら、遠慮なく医師やスタッフにご相談下さい。