General Infertility

一般不妊

一般不妊

妊娠するための手段は、3つしかありません。タイミング療法人工授精体外受精です。
検査で見つかった不妊要因に対し治療を行ないつつ、この3つの手段で妊娠を目指します。一般不妊治療とは、タイミング療法と人工授精を指します。これらでは、精子と卵子が自らの能力に応じ体内で受精するため、赤ちゃんからすると自然妊娠と何らかわりません。一方、体外受精は、体外の培養液内で受精が行なわれるため、完全に人工的な妊娠となります。

妊娠治療の目的は、不妊症の原因を特定することではなく、妊娠・出産に至ることです。
そのため検査は、体に負担がかからず、異常が判明した際に治療法が存在するものに限られています。従って不妊症の原因が特定されないこともしばしばあります。一般不妊治療を概ね6周期、適切に施行しても妊娠に至らないとき、不妊原因の特定はできないが、どこかに不妊要因が潜んでいると考えます。その際に考慮する妊娠手段が、体外受精となります。

01|タイミング法

性交渉を行なったときの妊娠確率が最も高い排卵日を特定し、効率的に妊娠を目指す手法です。
超音波検査、排卵検査薬、排卵コントロール薬、血液検査等を駆使して行ないます。

02|人工授精

排卵周辺期に濃縮した精子を子宮内に送り込む手法です。
適応は、精液の状態が悪い方、仕事が忙しく性交渉のタイミングがうまく図れない方、子宮内に精子が入りづらい障害がある方、タイミング療法で未妊娠が継続した場合などに行ないます。

夫が単身赴任などで長期間不在のカップルの場合、精子を凍結保存することで適切な時期に人工授精を行うことが可能です。また、生理日の移動や排卵コントロール薬を駆使することで、ご希望日に人工授精を調整することも可能です。担当医にご相談ください。

03|体外受精

体外で精子と卵子を受精させ、子宮内に戻し着床させる手法です。
適応は、受精の場である卵管に障害がある方、精子が人工授精にも適さないほど不良である方、原因不明の不妊症(一般不妊治療で妊娠に至らない)の方となります。体外受精の黎明期に生まれた方々は現在35歳前後になります。

  • 体外受精で生まれた方が、高齢者となった時どうなるのか?
  • 次の世代、その次の世代に渡り何らかの影響が出ないのか?

など、まだまだ未知数の技術です。一般不妊治療を行い、どうしても妊娠に至らないときに初めて、体外受精を検討する必要があります。

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体外受精について詳しく知りたい方は
こちらをクリックしてください。
※ 下記に詳しい情報を記載いたします。

体外受精について

体外受精は、体の外で卵子と精子を受精させ、受精卵を培養し、成長した胚を子宮内に移植する技術です。
自然妊娠を目指す方法であるタイミング療法や人工授精を一定回数行っても妊娠に至らない場合に検討されます。体外受精の基本的な内容は、卵子を複数得るための卵巣刺激(内服薬や注射を使用)、排卵の抑制(内服/坐薬/点鼻薬/注射を使用)、卵子の成熟(点鼻薬/注射を使用)、卵巣から卵子の採取(採卵)、培養液内での受精、受精卵の培養、発育した胚の子宮内への移植(新鮮胚移植)、余剰胚の凍結および融解胚移植から成ります。

卵巣の刺激方法と排卵抑制方法の組み合わせにより、自然周期法、クロミッド法、Long法、Short法、アンタゴニスト法等に分けられます。また、受精方法により、体外受精(ふりかけ法)と顕微授精に分けられます。体外受精(ふりかけ法)は、精子が本来持つ受精能力により受精させる方法です。顕微授精は精子が不良で受精率の低下が懸念されるときに、精子1個を卵子内に注入し授精を行う手法です。

医学的にはどの手法を用いても、医学的に不利益がなければ、治療開始から1年間で妊娠に至る確率に大差はないと言われています。
卵巣機能等の医学的事由、社会的事情、コストなどを考慮し、いずれかの手法を相談の上、選択します。

1自然周期法

自然に排卵へ向かう卵子を採卵する方法

メリット

  • 採卵までにかかるコストを低減できる。
  • 毎周期、採卵と移植を行うことができる。
  • 卵巣刺激しても卵子が1個しか獲得できない方に有利。

デメリット

  • 卵胞が1個しか発育しないため、空胞の場合、獲得卵が得られない。
  • 排卵により採卵できないことがある。
  • 妊娠に至らなければ、毎周期、採卵と移植を繰り返さなければならない。

2クロミッド法

内服薬で卵巣の刺激と排卵抑制を行い、複数の卵子を得る方法

メリット

  • 卵巣刺激・排卵抑制にかかるコストを低減できる。
  • 仕事等で通院制限がある方に適している。
  • 注射刺激で卵子が多く取れない方に適している。
  • 毎周期、採卵ができる。

デメリット

  • 獲得できる卵子は注射刺激より少ない(多くても4個程度)。
  • 着床を阻害するので新鮮胚移植ができないことがある(全胚凍結)。
  • 排卵により採卵できないことがある。
  • 卵巣機能、脳からのホルモン分泌の程度によっては適さない方がいる。

3Long法

点鼻薬を長期間使用することで強力に排卵を抑制し、
多数の卵子を得る方法

メリット

  • 排卵抑制を確実に行うことができる。
  • 多数の卵子を獲得することができ、余剰胚を凍結保存できる。

デメリット

  • 卵巣刺激を注射で行わなければならない。
  • 注射の投与量、期間が長くなり、卵巣刺激にかかるコストが上昇する。
  • 場合により連日の通院注射が必要になる。
  • 卵巣機能が低下している場合、獲得卵子数が他の手法より劣ることがある。
  • 次の採卵には、採卵後少なくとも1周期程度、期間をあける必要がある。

4Short法

短期間の点鼻薬使用で排卵を抑制し、多数の卵子を得る方法

メリット

  • 多数の卵子を獲得することができ、余剰胚を凍結保存できる。
  • 卵巣機能が比較的低下している方にも適している。
  • 自己注射を1週間程度継続するだけで採卵に至ることが多い。
  • 仕事等で通院制限がある方に適している。

デメリット

  • 排卵抑制効果が比較的弱いため、排卵により採卵できないことがある。
  • 卵巣機能、脳からのホルモン分泌の程度によっては適さない方がいる。
  • 次の採卵には、採卵後少なくとも1周期程度、期間をあける必要がある。

5アンタゴニスト法

注射剤で排卵を抑制し、多数の卵子を得る方法

メリット

  • 多数の卵子を得ることができ、余剰胚を凍結保存できる。
  • 卵巣機能が比較的低下している方にも適している。

デメリット

  • 排卵抑制効果は十分期待できるが、時に排卵し採卵できないことがある。
  • 採卵前の4〜5日間は通院注射が必要となる。
  • 次の採卵には、採卵後少なくとも1周期程度、期間をあける必要がある。

6組み合わせ法

自然周期+アンタゴニスト法、クロミッド+アンタゴニスト法

メリット

  • 自然周期法、クロミッド法の欠点である排卵リスクを回避することができる。

デメリット

  • 排卵抑制効果は十分期待できるが、時に排卵し採卵できないことがある。
  • 採卵前の4〜5日間は通院注射が必要となる。
  • 次の採卵には、採卵後少なくとも1周期程度、期間をあける必要がある。

当院の体外受精治療の特徴

当院では、医学的理由、通院制限等の社会的事情、採卵にかかるコストを考慮し、妊娠治療をされるご夫婦にとって最善となる手法を相談の上選択し、体外受精に臨んで頂いています。採卵時の疼痛コントロールの手段として、局所麻酔のみならず、静脈麻酔(意識が消失または混濁する麻酔法)も行っておりますので、痛みに対する恐怖心のある方はご検討頂くことが可能です。

またご希望により、流産率の低下や着床率の上昇が期待できる特殊な培養液を選択したりすることも可能です。担当医までご相談ください。