月経の度に辛い痛みを我慢していませんか?
もしかするとそれは月経困難症かもしれません。月経困難症はお薬で症状を抑えたり、改善することができます。
患者様の月経困難症(生理)のお悩みを解決して参ります。
月経困難症とは、月経に伴って生じる下腹部痛や腰痛、悪心・嘔吐、頭痛などが原因で社会生活(就労や就学など)に支障を来たす状態のことです。
女性の4人に3人が月経痛(生理痛)を経験しており、4人に1人が「ひどい」月経痛があると自覚しています。しかし、ひどい月経痛があると自覚をされている方のうち、婦人科を受診しているのは約5人に1人と言われています。
大半の方が、痛みを我慢していることがうかがえます。
排卵を伴わない月経のときには月経痛は起こりづらいと言われています。
下腹部痛、腰痛など一般に月経痛とよばれる症状に加え以下の症状があります。
月経困難症には、器質的疾患(子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜症など)を伴う器質性月経困難症と、器質的疾患がないにも関わらず強い痛みを自覚する機能性月経困難症があります。
いずれもプロスタグランジンという痛みのもとが子宮から分泌されていることが原因です。
子宮や卵巣、骨盤内に、痛みの原因となる疾患が認められるものを指します。
過多月経(経血量が多いこと)や性交痛・排便痛などを伴う場合は、器質性月経困難症の可能性があります。
器質性月経困難症の考えられる病気として、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症などがあります。
子宮や卵巣に明らかな異常が認められない場合を指します。出産前で子宮頸管(経血が出てくるところ)が非常に狭かったり、体質的にプロスタグランジンの分泌が多い人が痛みを強く感じやすいようです。若い人の月経痛はほとんどがこれに当てはまります。
月経困難症の診断は、症状の種類や強さ、出現時期などの問診と、必要に応じて内診・経腟エコーなどの診察から行います。
器質性月経困難症の場合は、適宜血液検査で腫瘍マーカーをチェックし、月経困難症の原因となる病気の有無を調べます。これらの情報を総合的に判断して治療法についての検討を行ないます。
月経困難症の治療には、以下のような選択肢があります。
お手持ちの鎮痛薬でも痛みが取れない場合には、ぜひ婦人科を受診してみてください。
痛みを我慢しないですむ日常を取り戻す一助になれればと、診療に当たらせていただきます。
【月経困難症の治療例】