当院では、長年、早発卵巣不全(POI)の不妊治療に取り組んできました。 10年以上に亘る研究のすえ、Kaufmann療法の変法と体外受精などの生殖補助医療を組み合わせること(ローズ法)により、早発卵巣不全(POI)不妊患者様の25%の方で卵胞発育が得られ、そのうち約70%の方から卵子がとれ、取れた卵子の80%を体外受精にて受精させられるようになりました。
早発卵巣不全(POI:Premature Ovarian insaficiency)とは、女性のうち40歳未満という早期に、月経がなくなってしまうことを言います。 早発卵巣不全の患者様は、体内で女性ホルモンを分泌する能力が衰えており、排卵が行われていない状態です。また卵巣内に残っている卵子がたいへん少なくなっているため、一般的には妊娠することがとても難しい状態といわれています。
不妊治療の成績は無月経となってからの期間の短い患者様ほどよく、自然月経がなくなって1〜2年以内の患者様では一般不妊症の妊娠率とほぼ変わらない妊娠率が得られています。こうした治療法を行えるのは今のところローズレディースクリニックにかぎられています。
石塚が生殖医療センター長として、河村 和弘教授(現在、順天堂大学教授)とともに聖マリアンナ医大で開発してきた原始卵胞体外活性化法活(in vitroactivation: IVA)は減少した卵子を効率的に成長させる方法で、この治療法に適合した患者様からはローズ法と組み合わせることにより、さらに多くの卵子が取れ、妊娠率も飛躍的に上がることが期待されます。
早発卵巣不全(POI)の患者様は非常に強いストレスを抱えています。 聖マリアンナ医大の調査によると一般の女性に比べ、早発卵巣不全(POI)で不妊治療を受けている方々はうつ、不安の程度が格段に高いことが示されています。
当院では早発卵巣不全(POI)患者様達の一生の健康をサポートすることを使命と考えています。 一流のカウンセラーによるカウンセリングを含め、不妊治療が終了したあとも一生のサポートをしてゆきたいと念願しております。
PFC-FD卵巣注入法による卵巣活
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